Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(四)

岡本 綺堂

Lisez 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 217 272 caractères · 434 écrans

Aozora Bunko

「さあ、どうだ」と、半七は畳みかけて云った。「お此の白状ばかりじゃあねえ。四相を覚るこの重忠が貴様の人相を見抜いてしまったのだ。これ、よく聞け。貴様は前から坂井屋のお糸と出来ていた。そこへ横合いからお此という女が出て来て、貴様は又そいつに生け捕られてしまった。お此は年上で、おまけに質のよくねえ奴だから、邪魔者のお糸を遠ざけようとして悪法をたくらんだ。さあ、それに相違あるめえ」

腕をつかんで一つ小突かれて、伊之助は危く倒れそうになった。半七は暫く黙ってその顔を睨んでいた。

この時、横町の入口から一人の女が駈け込んで来た。そのあとから熊蔵と松吉が追って来た。女がお此であることをすぐに察して、半七はその前にひらりと飛んで出ると、前後を挟まれて彼女は帯のあいだから剃刀をとり出して、死に物狂いに振りまわした。しかもそれを叩き落とされて、更に麦畑のなかへ逃げ込もうとする処を、半七は帯をとらえて曳き戻した。熊蔵と松吉が追い付いて取り押さえた。

「ここじゃ仕様がねえ。品川まで連れて行け」と、半七は先に立って歩き出した。

男と女は子分ふたりに追い立てられて行った。お此の顔には汗が流れていた。