Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

つきのまつやま

月の松山

山本 周五郎

Lisez 月の松山 (つきのまつやま) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 20 451 caractères · 41 écrans

Aozora Bunko

――あのとき転んで挫いたのだろうか。

泰二郎はそう思った。けれども、ずっとまえからそんなふうだったようにも思えた。

――なにかある、慥かになにかある。

彼は孝也のようすに絶えず注意しだした。

それから数日のち、西山村の河野から使いがあり、坪田の小作人がまた事を起こしたと知らせて来た。泰二郎は孝也に云われて、用人の俣野孫右衛門といっしょに西山へいった。そして、明らかに地境が無視されているのを見て、その次の日、泰二郎は小泉村の坪田へ一人で掛合にいった。坪田では主人が留守だし、「こちらはなにも知らぬ」と云うばかりだった。

「穏やかにしていてはだめです」泰二郎は孝也に報告した、「明日は郡代役所へ寄って、役人をいっしょに伴れてゆきます」

「それがいいだろう」孝也は頷いた、「坪田にはよく松平家の人間が来ている、一人はこの道場へ通ったことのあるたちの悪いやつだ」

「日野数右衛門でしょう、私は彼が破門されたのも知っているし、昨日も坪田で会いましたよ」

「喧嘩を売ろうとしなかったか」

「こっちで相手にしません」

「私がいきたいんだが」と孝也が云った、「彼はごくたちの悪い人間だから、――しかし役所の者を伴れてゆけばいいかもしれない」