Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ざくろ

柘榴

山本 周五郎

Lisez 柘榴 (ざくろ) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 12 342 caractères · 25 écrans

Aozora Bunko

僅かな酒に酔うと、肩をあげながら云った。「松室の家を興してみせる。大した事じゃあない。みておいで真沙、おまえをきっと中老夫人にしてみせるよ。世間へ出て恥ずかしくないだけの生活を、おれは誓って真沙にさせてみせるよ」

家にいる限り、昌蔵はかたときも真沙を離さなかった。側にいれば絶えず手を握るか、肩を抱くかする。いつもじっとこちらを眺め、ふいに蒼くなったり「美しいなあ」と溜息をついたりする。そして三日にあげずなにか物を買って来る。派手すぎてなまめかしいような着物や帯が殖え、釵、なかざし、櫛、笄、手筐、文庫、手鏡などという風に。――真沙はつとめて悦ぼうとした、なかには本当に嬉しい物もあったから。けれど最も深いところで齟齬している感情が、どうしてもすなおに悦びを表わすことを妨げた。それでなくとも、昌蔵のこういう愛情の表現は、厳しく躾けられた真沙にとって好ましいものではなかった。――武士というものは、家常茶飯つねにこうだと云われて来た生活に比べると、恥ずかしさに身の縮むようなことが多い。それがますます彼女の心を良人から遠ざけるのであった。

嫁していって間もなくのことだ。