Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

やなぎばしものがたり

柳橋物語

山本 周五郎

Lisez 柳橋物語 (やなぎばしものがたり) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 104 300 caractères · 202 écrans

Aozora Bunko

これらはみな家を建てるのにぜひ必要なものだ、勘さんはそれで商売にとり付こうと思ったのである。――材木問屋の梶平におさな馴染の友助という男が帳場をしていた、その男の手引きで現在の場所へ住居を建て、さっそく注文をとってまわったが、思ったよりうまくいって、半月ほど経つうちには「藁屋の勘さん」とすっかり名を知られるようになった。こうした事情をおせんが知ったのはずっとのちのことである、勘さん夫婦はごくしまった性分らしく、家で米を買っていながら施粥は施粥でちゃんと貰うし、おもても飾らず物の使いぶりも倹しい、商売が忙しくなっても人を雇うようすはなかった。……そんな風でいておせんの世話をよくして呉れたのは、下町人の人情もあるだろうが、火事で死んだお常の妹と年ごろが似ているそうで、それが夫婦の同情をひいたのだということも、かなり時日が経ってからわかったことであった。

おせんはごく僅かずつ恢復していった。まだはっきりとはしないが、勘さん夫婦と自分が他人であること、自分がなにか非常に不幸なめに遭ったこと、抱いている赤児が自分の子でないことなど、――そして困るのは夫婦の者がその子をおせんの実の子だと思っていることだった。