Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

やなぎばしものがたり

柳橋物語

山本 周五郎

Lisez 柳橋物語 (やなぎばしものがたり) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 104 300 caractères · 202 écrans

Aozora Bunko

子供の世話をするひまひまに、炊事や洗濯くらいは出来るようになり、灯のそばで縫いつくろいなどしていると、すっかりおちついて顔色も冴えてみえる。

「あら、おせんちゃんはきれいなんだね、今夜はまるで人が違ったようじゃないの」お常がそんな風に眼をみはることもあった、「――それだけよくなったんだね、自分でそんな気持がしやあしないかえ」

「ええ頭が軽くなったような気がするわ、なんとなくすうっとしてなにもかも思いだせそうになるの、ひょいと誰かの顔がみえるようなこともあるんだけれど」

「あせらないがいいよ、そうやってひととおりなにかが出来るようになったんだから、もう暫く暢気にしているのさ、そのうち本当におちついてくればすっかりわかるようになるからね」

「おばさん本所の牡丹屋敷って知ってて」

「四つ目の牡丹屋敷かい、あたしはいったことはないけど、それがどうかしたのかえ」

「なんだかそのことがあたまにあるの」おせんは遠くを見るような眼をした、「――誰かと見にゆく筈だったのか、それとも見て来たのか、そこがはっきりしないんだけれど、それからどこかのきれいな菊畑、……いろんなことがここのところへ出かかっているんだけれど、捉まえようとするとすうっと消えてしまうのよ」