Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
もりのいしまつ
森の石松
山中 貞雄
Lisez 森の石松 (もりのいしまつ) de 山中 貞雄 (やまなかさだお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 23 949 caractères · 49 écrans
鏡台の前で一寸鏡を覗く。
S=荒物屋の階下
石松、上り框に腰掛けて草鞋をぬぎ乍ら親爺に
「爺っつあん、今日俺の来た事ァ内緒だ。誰にも言っちゃいけねえぜ。いいか」
と、ぬいだ草鞋を持って二階へ上ろうとする。
親爺が呼び止めた。
「石さん、一寸」
「何んだよ」
「目出度い話さ」
「出し抜けに、どうしたんだ」
「実はね、石さん。お半さんがどうやらお前……」
と石松の耳許でボソボソ。
石松、
「えッ、本当かい? とっつあん」
と喜んだ。
S=二階
石松、上って来る。
「お半、少時お別れだ」
「どうしたの?」
「左様なら……。達者で居て呉れ」
「何、言ってンのよ」
「後になると云えなくなるから初めに云っちまったんだ」
「冗談でしょう? からかって。まさか本気で云ってンじゃないわね」
石松、無言。お半が、
「三月も旅へ出ていてやっと帰って来て呉れたかと思うと、まだお帰ンなさいとも云わないのに、また左様ならなのね」
石松、長火鉢の処で銭を廻したりなんかして居る。
お半、
「眼を怪我したのね」
「なーに一寸芥が這入ったんだ」
「気をつけてね……」
「うん……」
「何時行くの?」