Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しまでをかたる

死までを語る

直木 三十五

Lisez 死までを語る (しまでをかたる) de 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 42 739 caractères · 85 écrans

Aozora Bunko

十一

高等小学校は、空堀筋、骨屋町角の、育英第一高等小学校というのである。何んしろ、制服制帽を着るのだから、うれしくて写真をとって、大和の親類へ送った。こういう写真があるとなつかしくていいが、家ぐるみ差押えられて、素っ裸にされた時、その中へ入って、何っかへ行ってしまった。雑誌から、時々、子供時分のをと云ってくるが、私の写真は、それ故、最近五年以内のものの外一枚もない。これが、私が写真をとった最初である。その次は、卒業式の時、中学へ入っても、卒業式の時のだけ――だから、余計、この写真の無くなったのが惜しい。私の子供時分のたった一枚の写真である。

高等小学へ入っても、学校の生活以外は、子守、洋燈掃除、惣菜の買出し、丁稚代りであったが、そろそろ大きくなるにつれ、今度は、父が

「店番しろ」

と、云い出した。父が、買物に出ている間、母が夕飯の支度でもしていると、店へ客が来ても、便利が悪いので

「十三にもなったら、店番でけるやろ」

である。

「うん」

「符牒教えたる」

古着屋の符牒は、今何うか知らぬが「タカラモツシヤワセ」というのであった。これへ、五をかける。