Classiques japonais avec furigana
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ひかくしんわがく
比較神話学
高木 敏雄
Lisez 比較神話学 (ひかくしんわがく) de 高木 敏雄 (たかぎとしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 177 624 caractères · 348 écrans
日本神話は、天地開闢説として、僅少の事項を伝うるに過ぎず、其今日に伝わるものの中にも、純粋の国民的産物として観察するに、躊躇す可きもの、多少之なきに非ざるも、地理的影響は、明かに之を認むるを得可く、海洋的分子の著しく存在することも、後に論ずる所の如し。ヘシオドスの『神統記』に見ゆる、天地開闢説を外にして、希臘国民は尚其伝承中に、数個の開闢説を有す。其中の或ものは、希臘哲学の祖ターレスの宇宙論と等しく、十分に海洋的分子の存在を示す。「アイヌ」の天地開闢神話に曰く、始めは水陸混沌として、唯広大なる海の如く、土は漂蕩として、無涯の水面に浮びたり。鶺鴒降り来りて、水上に両翼を伸し其上を打ちしに、暫くの後、乾きたる土は陸となり、水は海となり、かくて世界は水上に浮び出でたりと。「ポリネシヤ」の天地開闢説に曰く、世界の初には、天と海とありて地なし。天神タンゴラ即ち、一片の土塊を、天より下せしに、凝て地となり、漸次拡張せりと。或は曰く、天神タンゴラ、天より糸を垂れて、海底の地を鈎りしに、糸半ばにして切断し、「ポリネシヤ」の群島成れりと。前者は、天の瓊矛の滴りによりて、淤能基呂島の成れるを語る神話に似たり。