Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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ひかくしんわがく

比較神話学

高木 敏雄

Lisez 比較神話学 (ひかくしんわがく) de 高木 敏雄 (たかぎとしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 177 624 caractères · 348 écrans

Aozora Bunko

羽衣説話の大要、かくの如し。今説話発達の研究の一例として、この説話を其はじめの簡単なる形に還元し、諸の異成分を分析し、その発達混合の跡を示さんと欲す。

説話の発端、吾、三保の松原にあがり、浦の景色を眺むるに、虚空に花ふり音楽聞へ、霊香四方に薫す。是ただごとと思わぬ所に、是なる松に、美しき衣懸れり。よりて見れば、色香たえにして、常の衣に非ずとの漁夫の語、並に天女の物語中なる、然るに月宮殿の有様、白衣黒衣の天人の数を三五に分って、一月夜々のまま少女、奉仕を定め役をなす。吾も数あるあま少女、月の桂の身をわけて云々の句は、印度支那神仙説を連想せしむ。盖し印度支那神仙説の我国に伝わりしは、王朝の昔にして、既に万葉詩人の中に、淮南王劉安の故事を歌える者あり。かの神仙説の影響を示すこと著しき竹取翁の伝説も、またかの詩人の筆に上れり。近古文学の一個の代表者たる、謡曲文学に至りては、その影響実に著しく、他の曲中、神仙説の分子を含む者、殆んど数うるに遑あらず。印度支那神仙説が如何に深く国民の間に、侵入せしかを察す可し。羽衣説話の天女は、赫夜姫と同じく、印度支那神仙界より、移植せられしものなり。