Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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ひかくしんわがく

比較神話学

高木 敏雄

Lisez 比較神話学 (ひかくしんわがく) de 高木 敏雄 (たかぎとしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 177 624 caractères · 348 écrans

Aozora Bunko

の意義なり。高天原天岩戸の条に、常世の長鳴鳥のこと見え、また崇神帝の多遅摩毛理を常世国に遣して、非時香果を求めしこと、国史に見ゆ。この常世国は、之を如何に解す可きか。言語学上の議論と、歴史上よりの地理的研究は、此場合に於て、殆んど何事をも教うること能わず。神話学上の解釈に従えば、常世国とは、霊異の鳥獣の棲み、珍奇の花樹の茂る如き勝れたる国土の義にして、必しも一定の国を指して云える者と、解するを要せず。或はまた、之を「楽土」の義に解するを得可し。此解釈の正当なるを示さんが為めに、古史の一節を引かん。『釈日本紀』に曰く、

常陸国風土記曰、夫常陸国者、堺是広大、地亦緬※(「二点しんにょう+貌」、第3水準1-92-58)、土壌沃墳、原野肥衍、墾発之処、山海之利、人々自得、家々足饒、設有二身労耕耘、力竭紡蚕者一、立可レ取レ富豊一、自然応レ免二貧窮一、況復求レ塩魚味一、左山右レ海植レ桑種レ麻、後レ野前レ原、所謂水陸之府蔵、物産之膏腴、古人云レ、常世之国一、蓋疑此地、

今浦島説話とタンホイゼル説話とを比較するに、楽土の淹留と云う点に於て、楽土の神女が、淹留者に懸想して、彼を迎えしと云う点に於て、数年間留まりしと云う点に於て、及び後に至りて往事を回想して、故郷を懐うの情起りしと云う点に於て、両個の説話は全く一致す。