Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みずごもり

水籠

伊藤 左千夫

Lisez 水籠 (みずごもり) de 伊藤 左千夫 (いとうさちお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 4 600 caractères · 10 écrans

Aozora Bunko

表口の柱へズウンズシリと力強く物のさわった音がする。

この出水をよい事にして近所の若者どもが、毎日いたずら半分に往来で筏を漕ぐ。人の迷惑を顧みない無遠慮なやつどもが、また筏を店の柱へ突き当てたのじゃなと、こう思いながら窓の格子内に立った。もとより相手になる手合いではないが、少ししかりつけてやろうと考えたのである。

格子から予がのぞくとたんに、板塀に取り付けてある郵便受け箱にカサリという音がした。予は早くも郵便を配達して来たのじゃなと気づく。

この二十六日以来三日間というもの、すべての交通一切杜絶で、郵便はもちろん新聞さえ見られなかった際じゃから、郵便配達と気づいて予はすこぶるうれしい。この水の深いのに感心なことと思いつつ、予は猶予なくその郵便をとりに降りる。郵便箱へ手を入れながら何の気なしに外を見る。前に表の柱へ響きをさしたのは、郵便配達の舟が触れた音でありしことがわかった。

郵便の小舟は今わが家を去って、予にその後背を見せつつ東に向かって漕いでいる。屈折した直線の赤筋をかいた小旗を舷に插んで、船頭らしい男と配達夫と二人、漁船やら田舟やらちょっとわからぬ古ぶねを漕いでいる。