Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ほっけそうのかいい

法華僧の怪異

田中 貢太郎

Lisez 法華僧の怪異 (ほっけそうのかいい) de 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 3 323 caractères · 7 écrans

Aozora Bunko

玉音は黙ってうなずいた。名音は其の病気には何か訳がありそうだと思ったが、強いて聞くこともできなかった。玉音は其の夜をはじめとして毎夜のように苦しんだ。名音は其の度に眼を覚まして介抱したが、しだいに慣れて後には玉音の苦しむのも知らずにいるような事があった。

某日住持は檀家の待夜に招かれたので、名音も其の供をして往ったが、意外に手間取って帰ったのは夜の十二時過ぎであった。住持は直ぐに寝室に入ったが、名音は便所へ往きたくなったので、土間続きの便所へ往って、帰りに手を洗おうとしたところで、自分の傍を通り抜けた者があった。名音はぎょっとして其の方へ眼をやった。鼠色の法衣を着て腰に太い紐を巻いた法華僧の背後姿が見えた。名音は驚いて声をかけようとした。其の瞬間、法華僧は縁側へあがって往ったが、それは影の動くようでやがてぱっと消えてしまった。名音は変だから続いて縁側へ駈けあがって、室々の障子を開けて見たが怪しい男の姿は見えなかった。名音は鬼魅が悪いので自分の室へ入るなり寝床の中へもぐりこんだ。しかし、法華僧が気になって容易に眠られなかった。

翌朝になって名音は、平生のように起きて朝の礼拝を終り、前夜のことを住持に話そうと思っていると、玉音が急に緊張した顔になった。