Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
どろぼうとわかとの
泥棒と若殿
山本 周五郎
Lisez 泥棒と若殿 (どろぼうとわかとの) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 20 601 caractères · 41 écrans
さきへいってはひと現場まかせてもいいような口ぶりらしい。
「自分でもいやなんだが、どうもおれにあそういうところがあるらしい」
伝九郎はてれくさいような眼つきをした。
「おらあ嫌えなんだ、そういうことはいやなんだけれども、――古石場のときもそうなんだが、へんに信用されるところがあるらしい、べつにおべっかを遣うようなこたあねえつもりなんだが」
しかし信用されてみれば悪い気持ではないし、こちらもそれだけのことをする義理はある。伝九郎はそういうつもりのようだ。
「此処はこのとおりぶっ壊れの化物屋敷で、誰に邪魔をされる心配もねえ、閑静で暢気で、おれたちがこうしているにあ持って来いだぜ、――とにかくもうちっといてみようや」
こんなふうに云っているうちに、十日ばかり経ってしまった。
その日はよく晴れて、秋をおもわせるような、爽やかな、ややつよい西風が、朝からしきりに樹々の枝を鳴らしていた。伝九郎がでかけて一刻あまり経ったろうか、遠くから馬蹄の音が近づいて来て、表門のところで停った。――五、六騎はいるらしい、成信はどきっとし、刀をひきよせてそっちを見た。平馬が云ったように、滝沢派で非常手段を打ちに来たのかもしれない。