Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
こはんていじけん
湖畔亭事件
江戸川 乱歩
Lisez 湖畔亭事件 (こはんていじけん) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 69 335 caractères · 137 écrans
そこへ、騒ぎを聞いて主婦もやって来ますし、女中達も大勢集まって来ました。そして、長吉を見たとか見ないとか、口々に喋るのです。それを聞いていますと、しまいには、長吉という芸妓が、果してゆうべ来たのかどうか、それさえ怪しくなって来ます。
「いいえ、そりゃ来ていたことは確ですわ」すると、一人の女中が何か思い出した様にいいました。「あれは十時半頃でした、お銚子を持って二階の廊下をあるいていますと、いきなり十一番の襖がガラッと開いて、長吉さんが飛び出したのですよ。あの子が呼ばれていたのは、広間の方でしょう。私変に思って後姿を見てましたの、すると、長吉さんたら、まるで何かに追駈られでもしている様に、バタバタと向うの方へ走って行きましたわ」
「そうそう、それで思い出した」もう一人の女中がその尾についていうのです。「丁度その時分だわ。私が下のお手水の前を通っていると、十一番さんの、あのおひげさんね、あの人がやって来て、今ここを長吉が通らなかったかって、ひどい剣幕で聞くのよ。知りませんっていうと、わざわざお手水の中へ入って、戸を開いて探しているじゃないか。あんまり変だったので、よく覚えているわ」