Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ちち
父
金子 ふみ子
Lisez 父 (ちち) de 金子 ふみ子 (かねこふみこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 10 107 caractères · 21 écrans
「なに、それはいいんだよ。先方は金持ちなので、貰ったらすぐ医者にかけるという約束になっているんだから」
祖母はこう答えたけれど、父は今度は、いつもの運命論をかつぎ出して、自分が不運続きのため叔母の着物をみな質に入れた、だからこのまま還すわけにはゆかぬとか、叔母は身体が弱いから百姓仕事はとても出来ない、自分もいつまでもこうしてはいないつもりだから、そのうちきっといい縁先を都会に見つけて、自分が親元となって縁づけるなど、いろいろの理窟をつけて還さなかったのだそうである。
哀れな祖母よ、祖母はむろん父のこの言葉を信じなかったに相違ない。けれど、祖母は無智な田舎の百姓女である。この狡猾な都会ものの嘘八百に打勝つことがどうしても出来なかったのである。
祖母は空しく帰って行った。父は厄介神を追っ払って安堵の胸をなでおろした事であろう。ひとり胸の苦しさを増したのは母であったに違いない。実際それからのちの私の家は始終ごたついていた。では叔母は?
叔母とても決して晴やかな気持ちでいたわけではなかろう。叔母がときどき、二月も三月も家にいなくなったのを私は覚えている。