Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ちち
父
金子 ふみ子
Lisez 父 (ちち) de 金子 ふみ子 (かねこふみこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 10 107 caractères · 21 écrans
「うちの玄関口から出て前の空地を少し荒っぽく走ればすぐ落ちるよ」
いわるるままに叔母はその折れた櫛を挿して出かけて行った。そしてものの五分とたたないうちに櫛を振落して叔母が帰って来た。
「それでよし、悪運が遁げてしまった。来年からは運が向いて来る」
父がこういって喜んでいるところへ、母が戻って来た。
母が泣いている弟を背からおろして乳を呑ませている間に、叔母は買物の風呂敷包みを解いた。なんでも、切餅が二、三十切れと、魚の切身が七、八つ、小さい紙袋が三つ四つ、それから、赤い紙を貼った三銭か五銭かの羽子板が一枚、それだけがその中から出て来た。
これが私たちの楽しいお正月を迎えるための準備だったのである。
翌年のお正月に母の実家から叔父が遊びに来た。叔父が帰ると、すぐにまた祖母がやって来て叔母に一緒に帰れといった。けれど、叔母は帰らずに祖母だけが帰って行った。
なんでもそれは、あとで人にきくところによると、正月に遊びに来た叔父は父と叔母とのことを知って、家に帰って話すと、祖母が心配して、お嫁にやるのだからとの理由でつれに来たのだそうである。
だが、父はむろんそれを承知する筈がなく、かえって、叔母の病気がまだよくなっていないのに、今お嫁になどやると生命にもかかわるとおどかしたそうである。