Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ぼたんとうき
牡丹灯記
田中 貢太郎
Lisez 牡丹灯記 (ぼたんとうき) de 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 7 377 caractères · 15 écrans
「そうでございましょうとも」
女はこう言って黒い眼を潤ませて見せた。喬生はその女と二人でしんみりと話がしたくなった。
「彼方へ行こうじゃありませんか」
女はとうとう一泊して天明になって帰って行った。喬生はもう亡くなった女房のことは忘れてしまって夜のくるのを待っていた。夜になると女は少女を連れてきた。軽い小刻みな韈の音がすると、喬生はいそいで起って行って扉を開けた。少女の持った真紅の鮮やかな牡丹燈がまず眼に注いた。
女は毎晩のように喬生の許へきて、天明になって帰って行った。喬生の家と壁一つ隣に老人が住んでいた。老人は鰥暮しの喬生が夜になると何人かと話でもしているような声がするので不審した。
「あいつ寝言を言ってるな」
しかし、その声は一晩でなしに二晩三晩と続いた。
「寝言にしちゃおかしいぞ、人もくるようにないが、それとも何人か泊りにでもくるだろうか」
老人はこんなことを言いながらやっとこさと腰をあげ、すこし頽れて時おり隣の灯の漏れてくる壁の処へ行って顔をぴったりつけて好奇に覗いて見た。喬生が人間の骸骨と抱き合って牀に腰をかけていたが、その時嬉しそうな声で何か言った。