Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

くるいだこ

狂い凧

梅崎 春生

Lisez 狂い凧 (くるいだこ) de 梅崎 春生 (うめざきはるお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 111 430 caractères · 226 écrans

Aozora Bunko

「二つの場合が考えられるんですよ。ひとつは中田少佐の性格だ。部隊の中から中毒者が出たということになれば、隊長の責任になる。それまで放置していたことを、師団軍医部に報告は出来ない。隊長は小心で臆病者でね。どうせ城介君は帰還要員だし、パビナールの量を漸減するという条件で、入院命令を撤去したんじゃないかとも思うね。そして城介君は薬品取扱いの任から外された」

「じゃ彼はもうパビナールの入手は出来なくなったわけだね」

「いや。そうも行かないですよ。城介君は上に悪く下に良しでね、後輩の衛生兵たちも、彼を兄貴のように慕っていた。人望があったんだね。そんなのに頼めば、いくらでも都合をして呉れるんだ。かえってそれが彼に禍いをしたとも言える」

栄介は酔ったのか、卓に頬杖をつき、掌で顔をおおうようにして、眼を閉じていた。

「もう一つの場合は?」

「隊長をおどしたんじゃないかと思う。城介君の性格からして、わたしは今そう思うんだ。彼は思い切ったことをやるからね」

栄介を横眼で見ながら、加納は低い声で言った。

「呼出しに応じて隊長室に行く時、城介君は拳銃を持っていたんだね」

呼出しから宿舎に戻って来た時、城介は肩から拳銃帯を外し、壁にかけた。