Classiques japonais avec furigana
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きょうかしあかちょこべえ
狂歌師赤猪口兵衛
夢野 久作
Lisez 狂歌師赤猪口兵衛 (きょうかしあかちょこべえ) de 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 39 418 caractères · 79 écrans
正直者の父は一目見るなり、ただもう震え上ってしまいまして……」
半三郎は無類の親思いらしく、父親と同じ程度に震え上がっているらしかった。空しく唇をわななかせながら赤猪口兵衛の当惑顔を見上げるばかりであった。
赤猪口兵衛も思案に余ったらしく腕を組んだ。
「ふうむ。わからぬなあ。いくら大目付様がウロタエさっしゃっても、手がかりも足がかりもない立派な人間に疑いをかけさっしゃる筈はないが……扨は松倉十内がうろたえたかな……」
「ええッ。何と仰せられます」
「まあさようせき込まずとユックリお話を聞きましょう。とりあえず御差紙は大目付様からの御状箱に入っておりましたか……」
「さあ。大目付様にも何にも生まれて初めて見る御状箱で御座いましたけに、よくわかりませなんだが、お先方様のお名前は渋川様と御座いましたが……渋川ナニ吾様とか……」
「エッ。渋川ナニ吾……それは御納戸頭の渋川円吾様では御座りませぬか」
「おお。ソレソレ。その円吾様より私の父へ下されました御差紙……」
「アッハッハッハッ。何の事じゃい。貴方の方がうろたえて御座る。アッハッハッハッ。芽出度めでたの若松様アアよオ……」