Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

せいしまんじどもえ

生死卍巴

国枝 史郎

Lisez 生死卍巴 (せいしまんじどもえ) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 91 598 caractères · 182 écrans

Aozora Bunko

ところで最近に京助にとって、面白くないことが起こってきた。

旗本の次男の杉次郎という武士が、女王様のように崇拝をしている、奥様の心をたぶらかして、奥様の心を引っ張り寄せて、愛人としての位置を掴んだかのように、京助に感じられたことであった。

(あの杉次郎という若侍は、どうやら奥様を甘言でまるめて、お金や物品を持ち出すらしい)

これが京助には面白くなかった。

(それに奥様のお兄様だとかいう破落戸のような風儀の悪い、弁太とかいう男が出入りをしては、ずっと以前から、奥様の手から、いろいろの無心をしたようだが、この頃では一層に烈しくなったようだ)

これも京助には面白くなかった。

(どのように奥様にお金があっても、ご自分には財産はないはずだ。旦那様からのお手当でお暮らしなすっておられるはずだ。その旦那様だがこの頃になって、奥様のふしだらに感付かれたものか、昔よりもお手当を減らしたらしい。……で、奥様はご不如意らしい)

これも京助には心配であった。

京助は部屋を見廻して見た。

床の間に香炉が置いてあったが、いつもの香炉とは違うようであった。安物のように思われる。掛けてある掛け物も違うようであった。