Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おとこぎらい
男ぎらい
豊島 与志雄
Lisez 男ぎらい (おとこぎらい) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 8 878 caractères · 18 écrans
」
姐さんが私の方を見て、そしてすぐ向うへ寝返りうちました。
その背中の方へ、取り縋るようにして、私ははいってゆきました。大きく息をしました。へんに眠れません。室の中ぜんたいが、厭らしく穢ならしく思われます。土間の方で、かさかさ音がします。黒犬のクマが体をかいてるのです。しっ、しっ、叱っても、まだかさかさやっています。だにか皮膚病かでしょう。あんな犬をなんで飼ってるのか、姐さんの気が知れません。ただ真黒な小さな普通の犬で、どこからか迷いこんで来たのです。泥坊よけにもなりはしないでしょう。
そのつまらないクマを、ポマードの倉光さんが特別に可愛がるから、おかしくなります。だいたいあのポマードがおかしいのです。長い髪をバックにして、ポマードをこてこてぬりたて、靴先よりももっと光らしています。女の日本髪に鬢附油を用いることはありますが、それだって、あんなにぴかぴか光らしはしません。油が浮いて流れるように光っていて、どうかすると白く埃がくっついてることもあります。却って不潔です。その上ポマードの臭いと犬の臭いと一緒になると、とてもいやなものになります。倉光さんはいつでも、クマを撫でさすり膝に抱きあげることさえあります。