Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きけいのてんにょ

畸形の天女

江戸川 乱歩

Lisez 畸形の天女 (きけいのてんにょ) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 16 893 caractères · 35 écrans

Aozora Bunko

青年は相当酔っているようだった。

「きみは、ふみ子のなんだね?」

「なんでもない。まあ、兄弟みてえなもんだね。おじさん、ふみ子に逢うのを、止してくんないか」

「ふみ子には兄はなかったはずだ。なぜふみ子に逢っちゃいけないんだね」

「ちょっと、おじさんにはわからないわけがあるんだ。たのむから、あの子に手を出さないでくれ。よ、たのむからよう」

最初はつつもたせかと、ギクッとしたが、ふみ子は娼婦ではないのだし、つつもたせなんかするはずはない。このヨタモンは、ふみ子に惚れているのだ。ひょっとしたら、関係ができているのかもしれない。

「ウン、よし、よし、なるべく逢わないようにするよ。だがきみは、ふみ子の色なのかい。それで、こんなことを、おれにたのむのかい」

「そんな関係じゃねえ。だが、よしてもらいてえんだ。たのんだぜ。くれぐれもたのんだぜ」

「ウン、わかったよ」

青年は、松永をほそい眼でジロリと、気味わるく睨みつけておいて、どこかへ立ち去って行った。

この出来事が、一週間、心のひっかかりになっていた。あいつは、どうもふみ子と関係があるらしい。むろん現在ではない。その点は彼に自信があった。