Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かみがみのびしょう

神神の微笑

芥川 竜之介

Lisez 神神の微笑 (かみがみのびしょう) de Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 9 156 caractères · 19 écrans

Aozora Bunko

「やはり十字架の御威光の前には、穢らわしい日本の霊の力も、勝利を占める事はむずかしいと見える。しかし昨夜見た幻は?――いや、あれは幻に過ぎない。悪魔はアントニオ上人にも、ああ云う幻を見せたではないか? その証拠には今日になると、一度に何人かの信徒さえ出来た。やがてはこの国も至る所に、天主の御寺が建てられるであろう。」

オルガンティノはそう思いながら、砂の赤い小径を歩いて行った。すると誰か後から、そっと肩を打つものがあった。彼はすぐに振り返った。しかし後には夕明りが、径を挟んだ篠懸の若葉に、うっすりと漂っているだけだった。

「御主。守らせ給え!」

彼はこう呟いてから、徐ろに頭をもとへ返した。と、彼の傍には、いつのまにそこへ忍び寄ったか、昨夜の幻に見えた通り、頸に玉を巻いた老人が一人、ぼんやり姿を煙らせたまま、徐ろに歩みを運んでいた。

「誰だ、お前は?」

不意を打たれたオルガンティノは、思わずそこへ立ち止まった。

「私は、――誰でもかまいません。この国の霊の一人です。」

老人は微笑を浮べながら、親切そうに返事をした。

「まあ、御一緒に歩きましょう。私はあなたとしばらくの間、御話しするために出て来たのです。