Classiques japonais avec furigana
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わたしのこうりしょうどう
私の小売商道
相馬 愛蔵
Lisez 私の小売商道 (わたしのこうりしょうどう) de 相馬 愛蔵 (そうまあいぞう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 160 396 caractères · 312 écrans
小売店には小売店のゆき方がある
年五千万円の売上げの大百貨店に対して、年五千円の売上の小売商人も、充分立って行く道はあるのである。百貨店の売上げは莫大であるが、経営費に多額の費用がかかる。およそ売上げの二割四五分は要るだろう。もし小売商人がそれを一割五分で済ますことが出来るならば、一割は安く商品が売れ、従って顧客を吸収出来るようになる。
然るに今まで一般小売商人の多くは、この理を忘れて、何ら経営上の研究をせず、改良も施さず、安く売ることを怠って来た。さらでだに種々この点でハンディキャップを持つ個人店が三割四割の利を見込んで売ったならば、窮境に陥るのも当然と言わねばならぬ。
小売店には小売店のゆき方がある
都会地での魚屋が盤台を担いでお得意廻りをすることは、昔から一つの商売方法である。暢気な昔ならばこれもよかろうが、今日公設市場や百貨店の様な近代的経営方法が行われている時に、こんなやり方では時代錯誤も甚だしいことと思う。お得意を廻って、三軒に一つ、五軒に一つの御用を頂戴するだけでは、一日せいぜい三十軒、五六円の商売にしかならない。これに一日の労賃は二円くらいにつくことになるから、どうしても二三割高く売らねばならぬ。