Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あきのかご
秋の駕籠
山本 周五郎
Lisez 秋の駕籠 (あきのかご) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 17 356 caractères · 35 écrans
五
「いらっしゃい、よかったわね」
二人はぎくりとした。そしてお梅を見て、お梅の笑い顔を見て、二人ともいっぺんにてれたような表情になり、殆んど同時に、ひょいと頭を下げた。
「やあどうも」と六助が云った。
「いろいろどうも」と中次が云った。異口同音だったので、お梅がぷっとふきだした。二人も笑いだした。
「いろいろ心配させちまって」六助が元気な声ですなおに云った、「どうも済まねえ」
中次も「済まねえ」と云い、二人でもういちど頭を下げた。かれらはお梅の笑い顔を見たとたんに、了解したのであった。どうすれば二人を仲直りさせられるか、お梅は知っていたのである。そして、二人はお梅の思う壺にはまったのであった。
「なるほど、そうばかりでもないもんだ」六助は首を振りながら呟いた、「女だといっても、あとさきなしにでたらめを云うとも定らないもんだ」
五
二人は陽気になった。鼻についた酒がまた美味くなり、飲めるようになった。半月間のお互いに溜まっていた話題を楽しみながら、二人はさらに飲み続けた。もちろん酔いに酔った、平生は節度を守り、きちんと暮すのを好んでいたが、その夜は羽目をはずしてもいいのであった。