Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あきのかご

秋の駕籠

山本 周五郎

Lisez 秋の駕籠 (あきのかご) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 17 356 caractères · 35 écrans

Aozora Bunko

異口同音であった。お梅がいたら笑うところだろうが、お互い同志ではくさるばかりである。二人とも顔をしかめて、無精ったらしく駕籠を担ぎあげた。むろん空駕籠であるが、担ぎあげたとたんに、ずんと肩に重みのかかるのが感じられた。

「おい、へんじゃねえか」

中次が云った。六助もへんだなと思ったところで、「うん」と云った。が、とたんにおっとばかり高い声をあげた。

「金だ、きょうでえ、あの客の金だぜ」

中次もあっと叫び、慌てて駕籠の中を調べた。すると敷物の下から例の四百五十両、ずっしりと重くふくれた胴巻が出て来た。二人はぎょっとして眼を見合った。

「追っかけよう」六助が云った。

「しかし」と中次が云った、「まさかぺてんのかかりあいになりゃあしめえな」

「なっても因果だ、いそげ」

二人は駕籠を担いで走りだした。正金で四百五十両、そのままずらかることもできた。江戸からこの大磯まで手弁当、帰りの銭にも困っているのに、「このまま逃げたら」という考えさえうかばない、寧ろ返すことにのぼせあがって、それこそいっさんに追っていったのである。

それから約半刻のち。二人は空駕籠を担いで、平塚の宿のほうへと歩いていた。