Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
びしょうじょいちばんのり
美少女一番乗り
山本 周五郎
Lisez 美少女一番乗り (びしょうじょいちばんのり) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 73 583 caractères · 149 écrans
「はい――」
千草はひと膝進んだ。
日がとっぷりと暮れた。
赤坂山王の森がくろく、溜池の水に倒影を投げている、池畔の葭と水柳の茂みで、ひと処こんもり陰をなしている小高い場所に地蔵尊の祠がある、――その茂みに隠れて、三人の覆面の武士がしゃがんでいた。
やがて、虎ノ門の方から足早に来る人影。
「来たらしいな」
「うん、――もう来るころだ」
一人がのび上がって見た。
「違うか」
「――数馬だ!」
三人は大剣の鯉口を切った。
足早に来たのは高村数馬だった、板倉家へ御遺言書を預けに行く大切な御用で、そこに待伏せをかけられているとも気付かず、先を急いで榎坂の方へ曲がろうとする。
とたんに!
地蔵堂の脇から忍び出た一人が、つつーと走り寄りさま抜討ちに、
「えイッ」と背へ浴びせた。
「――おう!」
数馬は斬られながら、左へ体を開いて、ぎらり抜合わせる。
「卑怯者、な、名乗れ」
悲痛に叫ぶ背後へ、ほかの二人が忍び寄ったと思うと、たっと鋭い突き!
「あっ、くそっ‼」
「えイッ」
剣の光と、人影とが、幻のようにもつれたと見る間に、
「無念!」
ひと声高く叫びながら、数馬はだっとのめり倒れた。