Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

びしょうじょいちばんのり

美少女一番乗り

山本 周五郎

Lisez 美少女一番乗り (びしょうじょいちばんのり) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 73 583 caractères · 149 écrans

Aozora Bunko

「そんな大きな声で、どうしたの」

「ああお嬢さま!」

与吉は蒼白い顔を振向けて、

「いいところへ来て下さいました、今日まで黙って見ていましたが、あまり無茶だから申し上げます。どういう考えか知れませんが、藤兵衛さんは土蔵の中から高価な品物を持出して、片端から二足三文に叩き売っているんです、これでは和泉屋の店も十日と経たぬうちに潰れてしまいます」

「藤兵衛……それ本当なの――?」

「本当でございます」

藤兵衛は苦しげに眼を伏せた。――若い与吉はなおも荒々しい言葉つきで、

「お金箪笥の中のお金は眼立って減るし、お店の品は叩き売るし、これでは旦那様から頼むと言われた事がみんな滅茶苦茶です」

「仕方がないんだ」

藤兵衛は嘆息するように言った。

「たとえお店が潰れたって仕方がないんだ、どんな無茶をしても、旦那様をお助けするためにはお金が要るんだから」

「ととさまを助ける?」

「お嬢さま!」

藤兵衛は悲しげに眼を伏せて、

「今日までこんなに苦心して捜しても、宋朝の冑は出て来ません。――噂に聞くと旦那様は島津屋敷で、お気の毒にも水牢の中へ入れられているという事です」

お通は思わず身震いをした。