Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans
そして、今、暴力を過信する者たちの、芝居気たっぷりな脅迫を受けて、彼等を軽蔑する念はいよいよ増した。同時に、
(ふン、ほんとに斬る気はない癖に、……)
相手をなめる気持さえ湧いた。
ところが、どうしたことか、不意に、金五郎は、全身が冷却するような戦慄に襲われたのである。眼を開いた。あまりに、しいんと、あたりが静かなことが、不気味になったのであった。
金五郎は、ぎょっとした。むっくりと起きなおった。二十人もが刀を抜きつれていることは、前とすこしも変りはないけれども、眼を閉じる前にはなかったすさまじい殺気が、刀の衾の間に生じている。ことに、隊長の男の眼は妖しく光り、その刀は今にも金五郎を突き刺すかと思われた。金五郎は、息をひそめた。言葉が出なかった。生唾を呑みこもうとして、眼を白黒させた。恐怖の感情がにわかに湧いたのである。
(本気で、おれを殺す気になっとる)
はっきりと、それがわかった。けれども、その急激な変化の理由はわからなかった。金五郎は、急に危険を感じて、防衛の姿勢になった。
金五郎を凄い眼つきで睨んでいた隊長は、はがゆそうに、舌打ちすると、パチッと、はげしい音を立てて、日本刀を鞘におさめた。