Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans
と、思慮深い語調で、無責任な群集をたしなめていた。
原田とノブとが、「三福湯」の角まで来ると、三々五々、玉井家から、運動員が出て行く。或る者は、ひそひそと語りあい、或る者は沈黙し、こそこそと、逃げるように、散る。原田雲井を見ると、顔をそむけて、走りだす者さえあった。
「ノロ甚」の豆腐屋の表に、白い雪塊のようなものが飛んでいる。甚七が、片はしから、店の豆腐を道路に投げすてているのだった。
「オヤジが落選して、なんの、豆腐なんか、要るもんか」
酒に酔った顔で泣きじゃくりながら、狂人のように、豆腐をすてる。
「おいおい、甚七さん、豆腐には罪はなか。無茶ば止めなさい」
「なにぬかすか。お前らがオヤジを落したんじゃないか。これでも、食ろちょけ」
甚七は、一個の豆腐をつかむと、原田の顔をめがけて、投げた。躱したので、背後の塀にあたって、真白くはじけた。
玄関を入ると、かん高い大石鶴松の、憤りにふるえる声が聞えて来た。
「だから、わたしがいわんこッちゃあなかったのに……」
「まあ、待ちなさい。最後の一票まで開いてみんことにゃあ、わからん」
そういっている金五郎の落ちついた声が、つづいて、聞えた。