Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おちばのとなり

落葉の隣り

山本 周五郎

Lisez 落葉の隣り (おちばのとなり) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 28 877 caractères · 57 écrans

Aozora Bunko

「でも、あきちゃんだって売られちゃったわ」と泣きながらおひさが云った、「いやだいやだって泣いてたけれど、去年とうとう売られちゃったのよ」

「あきちゃんて誰だ」

「お札売りのうちの人よ」

「覚えてねえな」と繁次は首を捻った、「それはその子が気が弱かったからだよ、本当にいやで、死ぬ気になってみな、にんげん死ぬ気になってやればできねえことはねえぜ」

おひさは顔をあげた。涙で濡れた眼を拭き、その眼でじっと繁次をみつめた。

「参吉さんもそう云ったわ」

「参ちゃんが、……いつ、――」

「今年の正月のやぶいりのときよ」とおひさは云った、「江戸一番の職人になるんだ、死ぬ気になってやるつもりだって」

繁次は胸の奥に一種の痛みを感じた。どういうわけか理由はわからないが、重苦しいような痛みを、胸の奥に感じて顔をしかめた。

「それでわかるだろう」と繁次は乾いた声で熱心に云った、「職人になるんでさえ死ぬ気でやるっていうんだ、おめえは自分の一生と、まあ坊のためだぜ、もう十二なんだからな、まあ坊のためにも自分の一生のためにも、死ぬ気になって頑張ってみな、その気になればきっと切りぬけられるぜ」