Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

けつえきがたさつじんじけん

血液型殺人事件

甲賀 三郎

Lisez 血液型殺人事件 (けつえきがたさつじんじけん) de 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 35 256 caractères · 71 écrans

Aozora Bunko

「何の用だか分りませんけれども、会いたいんだそうです」

私は大急ぎで着物を着替えて、乱れた頭髪を掻き上げながら階下に降りた。

階下にはキチンとした服装をしたモダンボーイのような若い男が立っていた。それがS署の刑事だった。

「鵜澤さんですか。実はね、毛沼博士が死なれましてね――」

「え、え」

私は飛上った。恰で夢のような話だ。私は昨夜遅く、毛沼博士を自宅に送って、ちゃんと寝室に寝る所まで見届けて帰って来たのである。私だって、兎に角もう二月すれば医科の三年になるんだから、危険な兆候があったかなかった位は分る。毛沼博士は酒にこそ酔っていたが、どこにも危険な兆候はなかった。博士は年はもう五十二だが、我々を凌ぐほどの元気で、身体にどこ一つ故障のない素晴らしい健康体なのだ。

私が飛上ったのを見て、刑事はニヤリと笑いながら、

「あなたは昨夜自宅まで送ったそうですね」

「ええ」

「参考の為にお聞きしたい事があるので、鳥渡署まで御苦労願いたいのですが」

「まさか、殺されたのじゃないでしょうね」

病死ということはどうしても考えられないので、ふと頭の中に浮んだ事だったが、頭が未だ命令も何もしないのに、口だけで勝手に動いたように、私はこんな事をいって終った。