Classiques japonais avec furigana
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しゅうぶん
醜聞
山本 周五郎
Lisez 醜聞 (しゅうぶん) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 22 900 caractères · 46 écrans
には考えも及ばないだろうし、考えてみようとしたこともなかったでしょう」
吾平は自分を女として大事にしてくれた。吾平といっしょになってから、自分は初めて女のよろこびの尽きない深さというものを知り、女に生れてきた仕合せにひたった。どういうふうにかということを、酔って羞恥心をなくしたさくらは、身振りを入れながらあけすけに語った。功兵衛は聞いてはいなかった。彼に対するさくらの非難は、自分の犯したあやまちを、彼の責任にしようとするものであった。――人間であるまえに侍になっていた、ということも、起居進退に隙がなく、家風を堅く守ってゆずらなかった、ということも、そしてまた、妻の欲望について理解がなかった、ということも、さくら自身の不満であって、特に彼が責任を負わなければならない問題ではない。女が嫁にゆけば、その家の家風と、良人の習慣に順応するのが当然であり、功刀家の生活がさくらに順応できないほど、非人間的だったとはいえない筈だ。功兵衛はできるだけ公平にそう判断して、とめどもないさくらの饒舌を遮った。
「吾平はどこにいる」と彼はきいた、「吾平は本当にこの城下へ来ているのか」