Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しゅうぶん

醜聞

山本 周五郎

Lisez 醜聞 (しゅうぶん) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 22 900 caractères · 46 écrans

Aozora Bunko

保利橋の付近にはときたま乞食がいるけれども、さくららしい女の姿も、吾平らしい男のいるようすもなかった。変ったことといえば、道の右側にあった桶屋がつぶれ、左側の石屋で双生児が生れたことくらいである。桶屋は夫婦二人でやっていたが、しょうばいがうまくいかず、夫婦で夜逃げをしたのだという。通りすがりに聞いたのであるが、石屋のほうは小僧が饒舌っていた。うちの親方には十一年も子供がなかったのに、十一年めに生れたのは女のふたごだったと、自慢そうに饒舌っているのを聞いた。片方は生活に窮して夜逃げをし、片方では十一年めに双生児が生れた。ありふれたことだろうが、絶望とよろこびが向い合せになっている。自分などの知らないところで、こういう事が絶えずおこっていることだろう、と功兵衛は思った。

今日か、明日か。さくらはいつ呼びかけてくるのか、下城するたびに、功兵衛は不安な期待に緊張した。

「苅田壮平もこんな気持だったろうか」と彼は呟いた、「御用金を不正に動かしたことがいつ明るみに出るか、今日か、明日かと、絶えずびくびくしていたことだろう」

大丈夫、これは無事に始末をつけると思いながら、同時に、自分の犯した罪に怯え続けていたに相違ない。