Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
きんごじゅうりょう
金五十両
山本 周五郎
Lisez 金五十両 (きんごじゅうりょう) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 843 caractères · 23 écrans
「こりゃあ、……少し許りじゃあないぞ」
受取ったとき金だということは見当がついていた、然しいま畳へ落ちた音は重たかった、さすがに胸を踊らせながら包を開くと、まず上に手紙のようなものが載っている、彼は手早く披いて読んだ。
それは極めて簡単なもので、
「昨日、早の使者があって、伜源之丞が舞坂に於て決闘し、相討となって死んだという報知があった、理由は云えないが膳所藩のおための死で、自分として心残りはない、然し伜の決闘は親の自分が責任を負わなければならぬ、今日あすにも追放の御達しがあると思い、その支度をしている。
就いてはせっかく遠路お届けにあずかった物だが、自分たち夫婦にはもはや使途もなし、旁々伜が最期の際の御縁もゆかしく思われるので、是れはそのままそのもとに納めて頂きたい、いかなる境涯の人かは知らないが、末ながくお栄えなさるよう祈っている」
あらましそういう意味のことが書いてあった。
……それは爽やかに割切った、清すがしいほど綾のない文言である。
深い仔細はわからないが、国のため主家のためによろこんで死ぬ子、些かも心残りなくその責任を負って追放される親、……彼が馬郡の宿でことづかった金の蔭には、こんなにも悲痛な、けれどこんなにも力づよい生きざまが隠れていたのだ。