Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
きんろう
金狼
久生 十蘭
Lisez 金狼 (きんろう) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 89 438 caractères · 179 écrans
(そして、手を高くさしあげると)オイ、那須……」
と叫んだ。
那須というのは、頭髪をべったりと頭蓋骨にはりつけた、背の高い痩せた青年で、西貝を見るとうれしそうな微笑をうかべながら、急いで近づいてきて、掛けるやいなや、オイ、菊正! と、怒鳴った。
西貝は久我のほうへ顎をしゃくって、
「こちらは、久我君。……このひとも怪人から手紙をもらったひとりなんだ。ときになにかニュースがあるか」
那須は頭をかかえこんで、
「駄目、駄目。……(それから、顔をあげると、身体をゆすぶりながら)昼からいままで、僕は永代橋と荒川の放水路の間を駈け廻っていたんだ。それから、〈那覇〉の常連とあのへんの地廻りを、ひとりずつ虱っ潰しにして見たんだ。……ちょっと面白いことがあるんだね。富岡町の〈金城〉ってバアの女給に、朱砂ハナ、ってのがいてね。これが、殺された南風太郎と同じく、琉球の絲満人なんだ。東京へそれを連れてきたのも南風太郎だし、一時は夫婦のように暮していたこともあるんだ。こいつは、琉球で小学校の先生までしたことがあるんだが、いまはもうさんざんでね。バアの二階で大っぴらに客をとるんだ。