Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

てつのしょじょ

鉄の処女

大倉 燁子

Lisez 鉄の処女 (てつのしょじょ) de 大倉 燁子 (おおくらてるこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 20 706 caractères · 42 écrans

Aozora Bunko

「実をいうとね、ある女を探しているんです。サーカスにいる花形なんですがね、しかしどこのサーカスにいるかは分らないんです。だから貴女の気がすすまないなら私一人でも入ってみるわ」

二人は早速入場券を買った。

舞台では南洋踊りというのがもう始まっていた。獰猛な顔付をした逞しい男が五六人、真赤に染めた厚い唇を翻えして訳のわからない歌を怒鳴りながら、輪をつくって踊っている、その真中に酋長の娘とでも云いたいような、若い女と一疋の大狒々とがふざけ散らしながら、お客さん達に盛んに愛嬌をふりまいている。滑稽な身振りをして見せるものだから、見物人は大喜びだ。

「あの狒々の野郎うまくやってやがらあ」

「真物かな」

「さあ?」

「奴さん、なかなか味をやるじゃねえか」

「しかし――。巧いぞ、男かね、女かね」

「女だったらどうする?」

「別嬪なら取って喰うか」

「馬鹿野郎、別嬪が何もわざわざ狒々の皮を被るかよ」

「女にしたところでどうせ醜婦さ。見やがれ。二度びっくりだ」

こんな会話に気を取られているうちに、いつか踊がすんで、舞台にはピエロが出てしきりに口上を述べている。それによると美しき酋長の娘に思いをよせた狒々は、余り浮かれ過ぎて悪巫山戯をしたので、遂に酋長の憤りを買って捕えられ、『鉄の処女』