Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
てつのしょじょ
鉄の処女
大倉 燁子
Lisez 鉄の処女 (てつのしょじょ) de 大倉 燁子 (おおくらてるこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 20 706 caractères · 42 écrans
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しかし東伯爵に兄があるという噂は聞いたこともない、面ざしがちょっと似通っているというのを聞き伝えて、渡り者の男の事だから、何かためにしようとするのかも知れない。人の好さそうな顔付はしているがサーカスにいるような男の言葉を、真向から正直に受取ってしまっては、それこそどんなことになるかもしれない。しかし一応は彼の身の上を訊いておく必要もあろう。何かの参考にならないものでもない。夫人はそう考えたであろう。男の方へ向き直って云った。
「団長にはお断りしておきましたからいいでしょう? どこかで御飯でも食べながら、ゆっくり貴方のお話をお聞きすることにしたいんですが――」
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夫人は食事もろくろくしないで、その男の話を聞いていた。
「私と弟とは二人きりの兄弟ですが、母異いで、弟は私の実母が死んだ後に来た母に生れたのです。
今考えると継母と継母の実兄、つまり私の伯父にあたる人ですが、その二人は腹を合せていて弟に伯爵家を相続させ、同時に全財産を弟のものにしたかったんだと思います。
私は継母や伯父に甘やかされて育ち、弟は厳格に育ちました。継母は私に対しては実に優しく、何でも云いなり放題になってくれます、お小遣は父に内緒でいくらでも呉れますし、何事によらず私は自分の思うままに振舞って、実に我儘一杯に育ちました。