Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
まぶたのはは
長谷川伸傑作選 瞼の母
長谷川 伸
Lisez 長谷川伸傑作選 瞼の母 (まぶたのはは) de 長谷川 伸 (はせがわしん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 94 753 caractères · 192 écrans
太郎吉 唖じゃねえやい。
酔漢 はあ成程、声が出やがらあ、何してる。
太郎吉 ぼんやりしてらあ。
酔漢 ははは。晩飯時分を取り外して遊び呆けやがって、おん出されたな。
太郎吉 違わい。
酔漢 家はどこだ。
太郎吉 家か。(しくしく泣く)
酔漢 泣くなよ。連れてってやる、詫びごとをしてやる。どこだ。
太郎吉 家は、方々にあらあ。
酔漢 大きなことをいうない。何様じゃあるまいし、方々に家がある奴があるかい。本当の家はどこだ。
太郎吉 下総だ。
酔漢 何だ下総だ。ひどく遠方だな。本当に下総から来たのか。
太郎吉 うン。松虫や鈴虫が鳴いてる時分に下総を出たんだ。
酔漢 で、今は。――今はどこだ、本当の家ッてのは。
太郎吉 本当の家なんかねえや。
酔漢 無え。家がねえ。ふうン、宿なしか。おとっちゃんおっかちゃんはねえのか。
太郎吉 おっかちゃんはいるよ。
酔漢 おとっちゃんは。
太郎吉 殺さ――死んじゃった。
酔漢 そのおっかちゃんが、見えねえじゃねえか。
太郎吉 いらい。そこによ。(指さす)
酔漢 えッ。あれがお前のおっかちゃんか。あの三味線ひいてるのが、ふうン。何でえ、おとっちゃんもいるじゃねえか。