Classiques japonais avec furigana
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まぶたのはは
長谷川伸傑作選 瞼の母
長谷川 伸
Lisez 長谷川伸傑作選 瞼の母 (まぶたのはは) de 長谷川 伸 (はせがわしん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 94 753 caractères · 192 écrans
政吉 (不快になり答えず、焦燥、狐疑が出てくる)
文太郎、間道より引返し、三人の背後の方を通り、岩の陰に潜み、高山の御用聞きの到着を待ちながら、逮捕の機会を狙う。
おなか 我儘のようで済みませんが、別々になっていたら、人目にそれ程つきもしまいと思いまして。
政吉 何故本当のことがいえねえんだ。――人目につくの何のと、そりゃお為ごかしの胡麻化しだあ。別ッ個になりてえのは、そんなことからじゃねえだろう、他に訳があるんだろう。俺あちゃんと知ってらあい。
徳之助 いえ、別に訳は何もございません。人目についてはお互いの不為ゆえ。
政吉 何をいやがる、白痴にするねえ。政吉は江戸を逃げて高山在の、久々野という処に、僅な知辺をたよって行き、山国の者に半分なったが、根性は元の江戸の男だ。お前達あ何故、本当のことがいえねえんだ。
おなか いえ、本当を申して居ります。わたし達故、あなたに難儀がかかっては済みません。
政吉 それが嘘、お座なりじゃねえというのか。難儀がかかりゃ諸共に、三人一緒にとは何故いってくれねえ。俺あ江戸で仔細あって大罪犯した男だが、久々野に居ついて燻ぶってれば、一生何事なしで過せたろうに、頼まれもしねえのに高山で、文太郎の奴を半殺しにした、それは何故か知ってるか。