Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

もん

門

夏目 漱石

Lisez 門 (もん) de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 139 830 caractères · 278 écrans

Aozora Bunko

小六は六畳から出て来て、ちょっと襖を開けて、御米の姿を覗き込んだが、御米が半ば床の間の方を向いて、眼を塞いでいたので、寝ついたとでも思ったものか、一言の口も利かずに、またそっと襖を閉めた。そうして、たった一人大きな食卓を専領して、始めからさらさらと茶漬を掻き込む音をさせた。

二時頃になって、御米はやっとの事、とろとろと眠ったが、眼が覚めたら額を捲いた濡れ手拭がほとんど乾くくらい暖かになっていた。その代り頭の方は少し楽になった。ただ肩から背筋へ掛けて、全体に重苦しいような感じが新らしく加わった。御米は何でも精をつけなくては毒だという考から、一人で起きて遅い午飯を軽く食べた。

「御気分はいかがでございます」と清が御給仕をしながら、しきりに聞いた。御米はだいぶいいようだったので、床を上げて貰って、火鉢に倚ったなり、宗助の帰りを待ち受けた。

宗助は例刻に帰って来た。神田の通りで、門並旗を立てて、もう暮の売出しを始めた事だの、勧工場で紅白の幕を張って楽隊に景気をつけさしている事だのを話した末、

「賑やかだよ。ちょっと行って御覧。なに電車に乗って行けば訳はない」