Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ずいひつ しんへいけ
随筆 新平家
吉川 英治
Lisez 随筆 新平家 (ずいひつ しんへいけ) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 213 575 caractères · 424 écrans
と、今ごろは地下で誇っているような気がするのである。
ゆうべの仲秋名月は、雲だった。信州では今、一茶の百三十年祭が行われている。有名な「信濃では月と仏とおらが蕎麦」という句は、あれは後人の偽作だそうだ。一茶遺集のどれにも見当らず、おかしいと、一茶研究家から疑われている。だが、偽作にしては、すこぶる上等な方であろう。
もう軽井沢も、夏場のそれではない。町の商店もみな閉まってしまい、撤退した植民地の切れっぱしのようだ。いや原住民の灯と落葉は、中山道軽井沢の宿である。原住民のほかに、喪家の犬もいる、わが家の灯一つを見て、近所の犬が、朝晩台所へクンクン飢えた鼻をならして来る。いつか池島信平氏が、日本の位置と、軽井沢の犬とをむすびつけて、名文を書いたが、毎年の寒さをまえに、この喪家の犬たちと別れるのがなんともつらい。
人がいなくなってから、高原はほんとうに高原のよさを見せてくる。窓のつい先に、栗鼠が姿を見せ「もう、原稿はお出来?」と時々覗きに来たりする。花すすきの間から、雉子の親が、たくさん雛をつれて、餌をあさりに、朝夕漫歩しに出てくるが、香屋子の声ぐらいでは、逃げもしない。