Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ずいひつ しんへいけ
随筆 新平家
吉川 英治
Lisez 随筆 新平家 (ずいひつ しんへいけ) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 213 575 caractères · 424 écrans
これは、ぼくには、旧悪では絶対にないが、たいへん、まのわるい紅葉谷なのである。同行は、長途の旅の友で、そして同列に皆“すこしクリスチャン組”と心底も分かっている仲だから、ついにあらまし自白してしまったが、じつは、この離れに滞留一週間ほどの間に、長男のHの生まれる素因が生じたわけだった。だから命名は、厳島にちなんで、伊都岐とつけようなどと思ってもいたのだが、ちょうど上海へ旅行中の留守に産まれたため、帰路の汽船の中で、同行の菊池寛氏が、ぼくが名づけるよと、Hにしてしまったのである。いま「新・平家物語」を書くことになって、十四年ぶりに、この地へ来たのは、正直、へんな宿縁みたいな気がしてならない。
さて。こんな私事を末記として、ここに終わるのは申しわけないが、なにしろ、冗漫な今昔紀行になってしまった。これ以上、貴重な誌面をふさぐ罪をおそれて、擱筆させていただく。
なお、旅行予定のさいごは、あとの一日で終わった。翌日、広島の孤児たちが、保育されている童心寺を訪ねて、五人の雛僧たちと語り、ついもらい泣きしてしまったことは、みっともなかったが、忘れがたい。午後、原爆の街をあるき、呉工廠のクズ鉄のジャングルを見、音戸ノ瀬戸へもまわった。