Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
せいねん
青年
Lisez 青年 (せいねん) de Mori Ōgai (森 鴎外) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 123 670 caractères · 246 écrans
王子を過ぎるとき、窓から外を見ていた純一が、「ここが王子ですね」と云うと、大村は「この列車は留まらないのだよ」と云ったきり、又黙ってしまった。
赤羽で駅員が一人這入って来て、卓の上に備えてある煎茶の湯に障って見て、出て行った。ここでも、蕨や浦和でも、多少の乗客の出入はあったが、純一等のいる沈黙の一等室には人の増減がなかった。詠子さんは始終端然としているのである。
三時過ぎに大宮に着いた。駅員に切符を半分折り取らせて、停車場を出るとき、大村がさも楽々したという調子で云った。
「ああ苦しかった」
「なぜです」
「馬鹿げているけれどね、僕は或る種類の人間には、なるべく自己を観察して貰いたくないのだ」
「その種類の人間に詠子さんが属しているのですか」
大村は笑った。「まあ、そうだね」
「一体どういう種類なのでしょう」
「そうさね。一寸説明に窮するね。要するに自己を誤解せられる虞のある人には、自己を観察して貰いたくないとでも云ったら好いのでしょう」純一は目をっている。「これでは余り抽象的かねえ。所謂教育界の人物なんぞがそれだね」
「あ。分かりました。つまり hypocrites だと云うのでしょう」