Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
せいねん
青年
Lisez 青年 (せいねん) de Mori Ōgai (森 鴎外) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 123 670 caractères · 246 écrans
人物に対してでなくては興味を有せないのである。風景画の中の小さい点景人物を指して、「これはどうしているのでしょう」などと問う。そんな風で純一は画解きをさせられている。
袖と袖と相触れる。何やらの化粧品の香に交って、健康な女の皮膚のがする。どの画かを見て突然「まあ、綺麗だこと」と云って、仰山に体をゆすった拍子に、腰のあたりが衝突して、純一は鈍い、弾力のある抵抗を感じた。
それを感ずるや否や、純一は無意識に、殆ど反射的に坐を起って、大分遠くへ押し遣られていた火鉢の傍へ行って、火箸を手に取って、「あ、火が消えそうになった、少しおこしましょうね」と云った。
「わたくしそんなに寒かないわ」極めて穏かな調子である。なぜ純一が坐を移したか、少しも感ぜないと見える。
「こんなに大きな帽子があるでしょうか」と云うのを、火をいじりながら覗いて見れば、雑誌のしまいの方にある婦人服の広告であった。
「そんなのが流行だそうです。こっちへ来ている女にも、もうだいぶ大きいのを被ったのがありますよ」
お雪さんは雑誌を見てしまった。そして両手で頬杖を衝いて、無遠慮に純一の顔を見ながら云った。