Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
せいねん
青年
Lisez 青年 (せいねん) de Mori Ōgai (森 鴎外) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 123 670 caractères · 246 écrans
故郷の「時」は平等に、同じ姿に流れて行く。こちらから御返事をするのは、遅速がある。書く手紙にも、長短がある。しかもそれが遅くなり勝ち、短くなり勝ちである。優しく、親切に書こうとは心掛けているが、いつでも紙に臨んでから、書くことのないのに当惑する。ぼんやりした、捕捉し難い本能のようなものの外には、お祖母あ様と自分とを結び附けている内生活というものが無い。しかしこれは手紙だからで、帰ってお目に掛ったら、お話をすることがないことはあるまいなどと思う。こう思うと、新年には一度帰れと、二度も続けて言って来ているのに、この汽車を国府津で降りるのが、なんだか済まない事のようで、純一は軽い良心の呵責を覚えた。
隣の商人らしい男が新聞を読み出したのに促されて、純一は又脚本を明けて少し読む。女主人公 Marie Louise の金をほしがる動機として、裁縫屋 Paquin の勘定の嵩むことなぞが、官能欲を隠したり顕したりする、夫との対話の中に、そっと投げ入れてある。謀計と性欲との二つを綯い交ぜにして、人を倦ませないように筋を運ばせて行くのが、作者の唯一の手柄である。