Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おんぱのさつじん

音波の殺人

野村 胡堂

Lisez 音波の殺人 (おんぱのさつじん) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 15 399 caractères · 30 écrans

Aozora Bunko

だ、その上金の無いパトロンだ」

「シッ、本人が来る」

「桑原桑原」

二人は警戒の警官に挨拶して、犯行のあった部屋へ入れて貰いました。何んにも手を触れさえしなければ、という、厳重な条件付で許されたことは言う迄もありません。

「俺は矢張り此処が臭いと思う。この窓へ踏台でもして――いや縄梯子の方が便利だ、兎に角、そんなものを掛けて上半身を出せば、三角戸棚から拳銃も取れるし、狙い撃つことも簡単だ。その梯子を外して咄嗟の間に廊下へ飛込めば、鳥子の後ろからこの部屋へ入ることも不可能ではない、拳銃が鳴ってからピアノは三四小節弾かれたというし、藤井が若菜を抱き起す隙も計算される」

「すると」

千種十次郎の疑は真っ直ぐに岡崎敬之助へ向うのを、早坂勇も呑込みました。

「ね、千種さん」

後ろから覗いたのは鳥子でした。夫の藤井薫が先刻引かれて行ったのを見ると、矢も楯もたまらなかったでしょう。

「鳥子さん、うまく行けば藤井さんを救えるかも知れない、――オペラ・グラスがあったら見付けて来て下さい」

「え」

鳥子は出て行きましたが、やがて、若菜の愛用だったらしい、象牙に金の柄の付いた、豪勢なオペラグラスを持って来ました。