Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふうりゅうばけものやしき
風流化物屋敷
山本 周五郎
Lisez 風流化物屋敷 (ふうりゅうばけものやしき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 20 228 caractères · 40 écrans
五 深夜にお茶を運ぶ足音
「ああそうそう」旦那はにこっと笑ってとみを見た、「そうでした、そんなことがありましたよ、やかましくって眠れないもんですからね、とにかく昼間のことにしてくれと云っておきました」「昼間の――」「だって夜なかにどうしようがあるもんですか、誰だって寝る時刻ですからね」「まあ、――」とみ嬢の両手がこの時ほど勢いよく生垣を毟りだしたことはない、彼女は庭師の鋏よりすばやく檜葉を毟りながら、そして驚異と憧れの燃えるような眼で、激しく平之助を仰ぎ見ながら、深く深くこう嘆息をもらした、「まあ、――」
五 深夜にお茶を運ぶ足音
「ああとうとう私の望みの果される時が来た、小さい時から色いろ不思議なものを見たり聞いたりしたが、御座さまほど私の心を昂ぶらせ惹き着けゆすぶって火のようにしたものはない、どんな化物も幽霊もあの方に比べれば真昼の螢くらいなものだ、なんという方だろう、なんという――」寝不足の眼を赤くして、むやみに感歎詞を並べながらとみ嬢は備忘録をつけていた。ふっくらとふくれた胸は激しく波をうち、頬はぽっと上気に赤らんでいる、彼女にこんな悩ましいほどの美しさが隠れていようとは思わなかったが、まあこれは備忘録を書かせておいて、我々は柘榴屋敷へいってみよう。