Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

たかおざんげ

高尾ざんげ

豊島 与志雄

Lisez 高尾ざんげ (たかおざんげ) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 10 252 caractères · 21 écrans

Aozora Bunko

」

なにか口惜しさがこみあげてきて、たて続けに酒を飲んでやりました。――菊ちゃんなどと、昔通りの呼び方をして貰いたくなかったのです。空家などという露骨なたとえも、浮気封じの底意かと善意に解釈しても、永井さんの口から出るべきものではなかったでしょう。

梶秀吉がなにか特別の用務を帯びて南方へ渡る途中、台湾沖で乗船を沈められて亡くなったことを、正式に菊千代のもとへ知らせてくれたのも、永井さんでしたし、未亡人恒子さんの旧怨をすてた意向を受けて、告別式に出られるようそれとなく計らってくれたというのも、永井さんでした。菊千代は梅葉姐さんと一緒に、人中に隠れるようにして霊前に焼香しましたが、そのすぐあと、立ち並んでる遺族のなかの未亡人とおぼしいあたりへ、足をとめて頭を下げた時、自分でも思いがけなく涙をほろりとこぼして、それから暫くは顔が挙げられませんでした。

梶さんは出発に際して、生命の危険を覚悟していたようでした。菊千代にも当分の生活に困らないだけのことをしておいてくれました。だが、南方行きの事情については、梶さんはあまり語らず、菊千代もあまり尋ねませんでした。