Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
まぞう
魔像
林 不忘
Lisez 魔像 (まぞう) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 131 494 caractères · 260 écrans
ソラ出た! と言うんで、気の早い鏡の丹ちゃんなんかがおっ取り刀、グルリ取り巻いてみると、長庵先生と市松お六だ。長庵はとにかく、お六はこれでも師匠造酒の本妻とも妾ともつかない、謂わばこの下町の道場の大姐御だから、門弟一同、奥様扱いして一目も二目も置いているのだ。
「どうなさいました」比企一隆斎が口をきって、「この坊主は何ものです! こいつを成敗なさいますか」
気がつくと、お六は、長庵と手を握り合っているから、あわてて離して、
「イイエ、そうじゃないんですよ。この方は大事なお客様、わたしがお送りして、今お帰し申すところ――それより、奥に、釣竿を担いだ変な入道が飛び出して、先生と斬り合いになろうとしています。皆さん、早く行ってみて下さい。その入道がこの妙見様を首にしたんですよ」
「エッ! こ、これは妙見……妙見勝三郎殿ですか。どうしてわかります?」
「奥の床の間の前に首が飾ってありますもの」
それだけ聞くと、廊下を踏み鳴らして、弟子達はみんな一人残らず奥へ駈け込んで行く。
玄関口を飛び出したお六と長庵、妙見の死体に躓いて胆を冷やしながら、
「さあ、長庵さん。この間に逃げるんだよ。